2026年初頭、東京・渋谷のギャラリーで開催された彼女の個展は、チケット発売と同時に即完売となった。展示されたのは、日常の合間やプライベートで撮りためた数百枚のフィルム写真から厳選された作品群だ。楽屋で見せるメンバーのふとした素顔、遠征先の路地裏、雨上がりのアスファルト。そこに並んだ写真には、過度な演出も作為的なポーズも一切存在しない。
「カメラを手にしている時間だけは、世界の解像度が少し変わる気がする」。以前、インタビューでそう語っていた言葉通り、会場を満たしていたのは独特の静寂と温もりだった。訪れた写真関係者からも「構図の美しさはもちろんだが、何より被写体への深い愛着と敬意がレンズ越しに伝わってくる」と絶賛の声が相次ぎ、一人のフォトグラファーとしての評価を不動のものとした。