玄孫の基本的な意味は、「自分から数えて4代あとの直系の子孫」、すなわち「ひ孫の子ども」です。家系図の流れで言えば、「本人 → 子 → 孫 → 曾孫(ひ孫) → 玄孫」という位置関係にあたります。
言葉の読み方には主に2種類が存在します。
日常会話や一般の生活シーンで広く定着している訓読みが「やしゃご」です。一方で、役所の手続きや戸籍実務、法廷などの公的な場面では、漢語の音読みである「げんそん」が公式な呼称として用いられます。どちらも間違いではなく、使用される文脈や状況によって使い分けられているのが実態です。
では、なぜ漢字に「玄」という文字が当てられているのでしょうか。漢字文化圏の古典的な語源を紐解くと、「玄」は本来「遠くて暗い」「奥深くて容易に見通せない(幽玄)」といった意味合いを指し示します。古来の日本や中国において、曾孫よりもさらに先を行く世代は、生存中に顔を見ることがほぼ叶わないほど遥かな存在でした。目で見ることが難しいほど遠い子孫という意味を込めて「玄の孫=玄孫」と名付けられた学術的背景があります。