「疲れたから休みたい」と思うこと自体に罪悪感を抱き、自分を責めてしまう人は少なくありません。しかし、現場の産業医らは一様に「休職を意識するレベルの疲労感は、すでに脳の前頭葉機能が低下している明確な危険信号」だと指摘します。過度なストレスが長期間続くと、自律神経や内分泌系が乱れ、気力だけでは制御できない身体症状として表面化します。
自分が今どの段階にいるのかを把握するために、臨床現場で用いられるうつ病初期症状セルフチェックの基準を確認しておきましょう。以下の会社に行きたくない限界サインが複数当てはまる場合、心のブレーカーが落ちる寸前である可能性が高いと言えます。
【見逃してはならないメンタルヘルス不調サイン】
・睡眠の異常:ベッドに入っても2時間以上眠れない、夜中や早朝に何度も目が覚める、あるいは休日に12時間以上起き上がれない。
・食欲と味覚の変化:何を食べても砂を噛んでいるように味がしない、または強い欠乏感から過食に走る。
・身体的拒絶反応:出勤前の激しい動悸、吐き気、腹痛、冷や汗、微熱が続く。
・認知機能の低下:メールの文章が頭に入らない、簡単な計算や誤字脱字の確認ができない、判断力が鈍り決断を下せない。
・感情の枯渇:以前楽しめていた趣味や音楽に一切興味が湧かない、理由もなく涙が止まらなくなる。
「まだ倒れていないから大丈夫」と我慢を重ねる行為は、骨折した足でマラソンを走り続けるようなものです。重度のうつ病へ移行すると、回復までに数年単位の時間を要することもあります。「休職したい」という直感は、生命を守るための自己防衛本能が鳴らしているサイレンに他なりません。