名声に寄りかかることなく、常にパンの可能性を拡張し続けるこの名店から、待望の最新ラインナップが姿を現した。今シーズンの主軸となるのは、瀬戸内特有の恵まれた気候が育んだ和柑橘のコンフィチュールと、長期熟成させた自家製サワードウを融合させた特製ブレッドだ。口に含んだ瞬間に広がる爽烈な酸味と、後から追いかけてくる小麦本来の力強い甘みが見事な調和を見せる。
さらに注目を集めているのが、曜日・数量限定で店頭に並ぶスペシャリテだ。地元・浅口周辺の契約農家から毎朝届く新鮮な無農薬野菜を贅沢に仕込んだフォカッチャや、希少な発酵バターを限界まで練り込んだリッチなヴィエノワズリーなど、訪れるたびに新しい驚きと出会える仕掛けが施されている。四季の移ろいをそのままパンに落とし込んだかのような限定メニューの数々は、パン通ならずとも一度は体験すべき完成度を誇る。