本作の魅力を語る上で外せないのが、45歳で泥臭く医師となったポンコツ新米ドクター・佐々木深夜を演じたディーン・フジオカの存在だ。これまでのスマートで完璧主義なパブリックイメージを鮮やかに裏切り、ドジで愛らしく、しかし深い傷を抱えた男性を見事に演じ切った。
鈴と一星のピュアな恋模様に対して、深夜は優しく寄り添いながらも独特のユーモアで作品全体に温かな光を投げかける。三角関係という安易な枠組みに収まらない、大人たちの成熟した信頼と共感のドラマ。ディーン・フジオカのコミカルかつ切ない演技が、作品の奥行きを決定づけたことは間違いない。