無事に保護された場合であっても、あるいは未解決のまま時間が経過した場合であっても、家族の現在とその後の生活には計り知れない傷跡が残ります。無事発見されたケースでは安堵の輪が広がる一方で、一度ネット上に刻まれた家族への誹謗中傷やデジタルトゥープリント(電子的な足跡)は容易には消え去りません。
行方不明だった小学生の現在の状況としては、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のケアや学校生活への復帰に向けた専門家によるカウンセリングが長期にわたって行われます。また、親に対しても「なぜ目を離したのか」という世間からの冷たい視線が向けられ続け、転居や改姓を余儀なくされる家庭も存在します。
事件や事故そのものの解決だけでなく、当事者家族をネットリンチや過剰な報道被害からいかに保護し、平穏な日常を取り戻す支援ができるかが、社会全体に突きつけられた重い課題です。