ネット上のレシピや情報で頻繁に見かけるのが、「新玉ねぎをスライスしたら冷水に10分さらす」という下処理です。しかし、食の専門家や調理科学の観点から見ると、これは栄養面で最も避けるべきNG行為にあたります。
健康効果の要である硫化アリルやビタミンCは水溶性です。水に浸けた瞬間から切り口を通じて有用成分が水中にどんどん溶け出し、独特の風味や甘みまで損なわれてしまいます。
もしわずかな辛味が気になる場合は、「薄くスライスしたあと、バットやお皿に広げて常温で15〜30分ほど空気に触れさせる」のが正しい辛味抜きの裏技です。空気中の酸素に触れることで揮発性の辛味物質が抜け、栄養分を逃さずにマイルドな味わいへと変化します。繊維を断ち切るように垂直にスライスすると、より辛味が抜けやすくなります。
また、「玉ねぎの代わりに新玉ねぎでカレーやハンバーグを作る」際の失敗も多発しています。新玉ねぎは加熱すると組織が崩れやすく大量の水分が出るため、ハンバーグのタネが緩んでまとまらなくなったり、炒め物がべちゃべちゃになったりします。代用する際は、加熱時間を短くするか、あらかじめ水分を飛ばす工程を取り入れる配慮が必要です。