鉄道業の進化とともに歩んできた駅弁の歴史は、駅舎の刷新とともに新たな局面を迎えている。東日本旅客鉄道(JR東日本)が進める駅空間の魅力向上によって、新潟駅は単なる乗り換えの拠点から、新潟の食とカルチャーを発信する一大ステージへと生まれ変わった。
ここで際立つのは、伝統的な駅弁屋と現代の中食産業との見事なシナジーだ。地元の老舗が守り抜く味を大切にしながらも、現代の健康志向に合わせた少量多品目の折や、地酒とのペアリングを意識したおつまみ弁当など、多彩なラインナップが次々に登場している。列車を待つ短い時間の中で、新潟の風土を五感で体験できる仕組みが、駅の至る所に散りばめられている。