通称「落中(おちちゅう)」の名で親しまれる新宿区立落合中学校は、1947年(昭和22年)創立という長い歴史を歩んできました。同校を語る上で欠かせないのが、都心近接エリアとは思えないほど恵まれた自然環境と独自の施設設計です。
学校が位置する下落合周辺には、かつて徳川家の狩猟地であり現在は豊かな湧水と木立が広がる「おとめ山公園」が隣接しています。四季折々の自然を間近に感じられる静穏なロケーションは、思春期を迎えた生徒たちが落ち着いて学習に没頭するための心理的安全性をもたらしています。
さらに注目すべきは校舎の構造です。1993年に完成した現校舎は、文教施設の設計で名高い建築家・船越徹氏の手によるものであり、一般的な公立中学校の画一的なイメージを大きく覆す意匠が凝らされています。自然光をふんだんに採り入れる吹き抜けや中庭、開放的な回廊など、機能性と美観を両立させた空間美は、生徒たちの情操教育にもポジティブな作用を及ぼしています。
新宿区立落合中学校の主な通学区域(学区)は、下落合各町や中落合の一部など、古くからの邸宅街や品格ある住宅街が中心です。住民の定着率が高く、地域全体で学校を見守るコミュニティ機能が健全に機能している点も、同校の揺るぎない教育基盤となっています。