スクリーンで唯一無二の存在感を放っていた新井浩文の本名は、朴慶培(パク・キョンベ / Park Kyung-bae)です。芸名である「新井」は、在日コリアンが多く用いる通名(日本名)のひとつとして親しまれてきたものですが、彼は生い立ちや出自を隠すことなく、極めて自然体で公表していました。
出自が広く知られるきっかけとなったのは、2001年に出演した行定勲監督の映画『GO』でした。在日朝鮮人の高校生の葛藤と青春を描いた同作において、彼自身が持つ出自のリアリティは作品の持つ生々しさと見事に共鳴しました。インタビューやトーク番組でも自らが在日韓国人3世であることを率直に語り、飾らない生き方が多くの映画ファンや業界関係者から支持を集める要因となっていました。