最新の取材で分かったのは、朝と夕方の「隙間時間」こそが至高の散策タイミングであるという事実だ。北陸新幹線の芦原温泉駅に降り立った観光客の多くが大型旅館のチェックイン時間である15時前後に集中するのに対し、地元の通たちは13時台の静かな温泉街を好む。湯けむりが静かに立ち上る路地を歩けば、昭和初期の面影を残す木造建築や、手入れの行き届いた小さな庭園に出会える。
特におすすめの穴場ルートは、温泉街の少し外縁に位置する旧街道沿いのエリアだ。日中の混雑を完全に避けられる上、地元住人が愛用する隠れた足湯やセレクトショップが点在している。人の波を逃れ、湯の香りに包まれながら過ごす時間は、まさに旅の真髄といえる。