こうしたディープなアジアンストリートフードの魅力をいち早く見抜いていたのが、食通として知られる著名人たちだ。テレビドラマ『孤独のグルメ』で描かれるような、知る人ぞ知る名店を愛するグルメファンや、芸能界屈指の肉マニアとして知られる寺門ジモン氏のようなコアな食通たちも、新大久保の屋台文化には熱い視線を注いでいる。
彼らが絶賛するのは、日本人向けに手加減された「マイルドなエスニック」ではない。激辛唐辛子やハーブ、魚醤(ナンプラーやマムトム)がガツンと効いた、容赦のない本場の味付けだ。一般社団法人日本エスニック協会も、「消費者の舌が肥えたことで、より現地に近いリアルな食文化覚醒の時代に入った」と分析する。寺門ジモン氏が唸るような濃厚な肉料理や、『孤独のグルメ』の主人公が思わず笑みをこぼすような素朴で深い味わいが、ここには満ちている。