この前代未聞の復興劇は、最先端のデジタル技術によって克明に記録されている。職人が窯に薪をくべる所作や釉薬をかける手の角度など、言語化できない身体知を後世に残すため、大分県主導による文化遺産アーカイブの構築が進む。高精細3Dスキャンによって国宝級の古作がデジタルデータ化され、微細な貫入(ひび模様)の一つひとつまで忠実に保存された。
さらに、一連の再生プロジェクトを追った歴史ドキュメンタリー番組が制作され、NHKオンデマンドやYouTubeの公式チャンネルを通じて国内外へ配信されている。海を越えた海外の陶芸コレクターからも「Wabi-Sabiの究極」と絶賛のコメントが寄せられ、かつて南蛮貿易で世界と結ばれていた府内の記憶が、デジタル空間で再びグローバルに花開いている。