教習所に通わず、運転免許試験場(運転免許センター)で直接技能試験を受ける「一発試験(ダイレクト受験)」は、費用を2万円前後に抑えられるため腕に自信がある層から注目されます。しかし、その実態は全国平均合格率が10〜20%前後に沈む狭き門です。
一発試験がここまで難関とされる理由は、試験官である警察官が「バイクの運転が上手いかどうか」ではなく「指定された運転行動規範をミリ単位で厳格に順守しているか」を採点するためです。日常的に原付や車を運転している人ほど我流の癖が染み付いており、確認不足や合図のタイミングのズレで即座に減点超過(70点未満で不合格)となります。
実技試験で一発合格を手繰り寄せるためのポイントは次の3点に集約されます。
1. 一本橋(直線狭路)の攻略:小型二輪の基準タイムは5秒以上。大型二輪(10秒以上)と比べれば短時間ですが、小型バイクは車体が軽く低速トルクが細いため、車体がふらつきやすい特徴があります。ニーグリップを強く意識し、目線を遠くへ向け、リアブレーキを引きずりながら半クラッチ(ATの場合はアクセル一定でリアブレーキ加減)で微速を維持するのがコツです。
2. 大げさな安全確認の所作:首だけを少し動かす確認は「見ていない」と判定されます。ヘルメットのアゴ先を動かすイメージで、左右・後方確認を試験官へ明確にアピールしなければなりません。
3. メリハリのある加減速:直線路では指定速度までしっかりと加速し、カーブ手前で確実に減速を完了させること。スピードの出しすぎを恐れて終始トロトロと走っていると、「円滑な走行の妨害」として減点対象になります。