単なる収納家具や便宜的なスペースを超え、小上がりは住まい全体のトーンを決定づける意匠的ハイライトとしても注目を集める。インテリアデザインの文脈において、特に根強い人気を誇るのが和洋折衷の繊細さを宿す「和モダンインテリア」だ。
木の質感や格子を取り入れ、内外の境目を優美に繋ぐ設計スタイルは、建築家・隈研吾氏の建築美学とも共鳴する。積水ハウスなどが手がけるハイエンドな住空間提案でも、リビングのフローリングと小上がりの畳素材を自然に馴染ませるシームレスなデザインが散見される。
縁なしの琉球畳風テクスチャやグレー・ベージュ系のカラー畳を採用することで、北欧家具やモダンなソファとも破綻なく調和する。段差の側面に間接照明を仕込めば、夜間には浮遊感のある幻想的な雰囲気が漂い、リビング全体の格調を格段に引き上げてくれる。