「何もしない時間」を脳科学はどう捉えているのか。最新の研究が示すのは、私たちがぼんやりしている時に活発化する「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」の重要性だ。意識的に何かに集中していない時、脳は記憶を整理し、一見無関係な情報同士を結びつける作業を水面下で行っている。
ひらめきは、デスクに向かって歯を食いしばっている瞬間ではなく、散歩中やシャワーを浴びている時、あるいはあてもなく歩き回っている時にふと訪れる。目的のないぶらぶら歩きや、時間を気にしない雑談こそが、凝り固まった思考のフレームを解き放つ鍵となる。脳は、余白があって初めて自由に跳躍できるのだ。