20代から30代にかけて、彼女は数々のドラマや映画で名バイプレイヤー、そして唯一無二の主演女優としての地位を固めていく。90年代のドラマ作品で見せた軽妙な会話劇や、コメディエンヌとしての才能は、後のヒット作『すいか』(2003年)や映画『かもめ食堂』(2006年)へと直接繋がっていく。
若い頃から一貫していたのは、「無理をしない」演技のスタンスだ。感情を大爆発させる激しい演技ではなく、日常生活の延長線上にある些細な感情の揺れをすくい取る。彼女が若い頃に築き上げたこのスタイルは、平成から令和に至る「ナチュラル系」「丁寧な暮らし」といったトレンドの先駆けとなったと言っても過言ではない。