事件発生直後から、報道機関へ犯行声明が届き始めます。差出人は「日本民族独立義勇軍 別動 赤報隊」と名乗り、朝日新聞社を「反日」と決めつけて激しく攻撃する思想的背景を誇示していました。
赤報隊を名乗る犯行は阪神支局にとどまらず、朝日新聞名古屋本社社員寮への銃撃、中曽根康弘元首相や竹下登元首相への脅迫、リクルート元会長宅への銃撃など広範囲に及び、警察庁は一連の事件を「広域重要指定116号事件」に指定しました。
捜査本部には数々の情報が寄せられ、右翼団体関係者、元自衛官、銃器マニア、さらには特定の宗教団体関連人物に至るまで、極めて多角的な捜査が展開されました。しかし、使用された銃弾「旭セイコー製アポロ」の流通ルート特定や、目撃情報に基づく似顔絵の公開捜査も決め手を欠き、実行犯の正体は闇に包まれたままとなりました。