大喜利の醍醐味といえば、回答者の毒舌合戦と座布団の奪い合いだ。とりわけ語り継がれているのが、桂歌丸と五代目および六代目三遊亭円楽が見せた壮絶な罵倒合戦である。「ハゲ」「ハガキ」といった容赦ないイジリ合いに、観客はハラハラしながら爆笑した。
しかし、カメラが回っていない舞台裏での彼らは、誰よりも深く認め合う無二の親友であった。歌丸が病に伏せれば円楽が駆けつけ、円楽が悩めば歌丸が温かく助言を送る。画面上の容赦ない悪口は、強固な信頼関係と計算し尽くされたプロ意識があってこそ成立した「究極の芸」だったのだ。