ネット上の掲示板や競馬予想サイトでしばしば見られるのが、「前走G1やG2で大敗した馬が、G3のハンデ戦に降りてきて格の違いで勝つ」という短絡的なシナリオです。しかし、小倉記念の過去データにおいて、このパターンは最も過剰人気になりやすく危険な罠の一つです。
春のクラシックやG1で惨敗した実績馬がトップハンデを背負って出走する場合、春の激戦による疲労が抜けきっていなかったり、小倉特有の小回りハイペースに戸惑ったりして能力を全開できない事例が多発しています。
むしろ馬券的妙味が高いのは、「前走3勝クラス勝ち上がり組」や「前走オープン・リステッド競走で先行して好走していた上がり馬」です。勢いがあり、夏の暑熱環境にも順応しているフレッシュな馬が、実績上位の古馬をあっさり競り落とす光景は、小倉記念の風物詩とも言えます。
枠順成績の真実:内枠優勢は開幕前半のみ
枠順別成績に関しても誤解が存在します。「小回りだから内枠(1〜3枠)有利」と思われがちですが、小倉記念は開催後半に行われることが多く、開催が進むにつれてインコースの芝が荒れてタフな馬場状態へと変化します。
馬場の中央から外目が伸びるコンディションになると、包まれるリスクのある内枠よりも、スムーズに外へ持ち出せる中枠〜外枠(4〜7枠)の勝率が跳ね上がります。レース当日の芝状態とトラックバイアスを無視した内枠過信は禁物です。