世界的な自動車安全の動向に目を向けると、保護装置の基準は「体重」から「身長」へと移行している。欧州の先進安全基準であるECE R129 (i-Size)はその代表例だ。乗員の身長に応じた細かな適合を求めるこの規格は、シート本体を車体に直接固定するISOFIX機構を標準化し、取り付けミスによる事故被害を減らす仕組みを確立した。
日本の自動車製造業もこうしたグローバル基準に追従しており、将来的なインテリア設計において、あらゆる体格の乗員を包み込む可変式拘束システムの研究が進む。年齢という一律の区分ではなく、一人ひとりの「体格」に合わせた安全設計こそが、次世代のモビリティに求められている。