1988年、弱冠11歳でジャニーズ事務所に入所した香取。グループの最年少メンバーとして抜擢された彼を待っていたのは、煌びやかな光だけでなく、過酷なレッスンと大人たちの厳しい視線だった。小学生にしてランドセルを背負いながらレッスン場へ通い、深夜までダンスのステップを叩き込む毎日。
移動の電車の中で眠りこけ、終点まで運ばれてしまうことなど日常茶飯事だったという。SMAP結成当初はヒット曲にも恵まれず、ガラガラの客席を前に歌うことも珍しくなかった。先輩たちのバックダンサーを務めながら、「どうすれば自分たちを見てもらえるのか」を10代前半の少年が死に物狂いで模索していた。年上のメンバーたちに囲まれ、時に甘え、時に背伸びをしながら、彼は必死に己の居場所を切り拓いていったのだ。