漢字の「湘」は日常であまり見かけない字でもあり、地名知識がなければ「さんずいに相」と読むのに戸惑う難読地名の一つと言えます。「湘南ナンバー」の自動車登録で見慣れている日本人にとっては当たり前の存在ですが、由来を知らなければ素直に読めないのも無理はありません。
では、2026年現在の地域定義はどうなっているのでしょうか。実は神奈川県による明確な単一の「湘南市」という行政区分はありません。広域行政のフレームワークとしては、平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、秦野市、伊勢原市、寒川町、大磯町、二宮町などを中心とした相模湾沿岸から内陸部にかけての自治体を包括して指すのが一般的です。一方で、地元住民や観光客の主観においては、「海が見える街」「江ノ電の沿線」といった独自の境界線が存在し、時代とともにそのグラデーションは常に変化し続けています。