特別番組や再放送のたびにSNSでトレンド入りする話題がある。それが『相棒』屈指の衝撃回「ダークナイト」だ。親友の妹を殺した犯人を殴り倒したことをきっかけに、法で裁けない悪人に密かに制裁を下す連続暴行犯へと手を染めていった甲斐享。法と正義を極限まで追及する杉下右京のすぐ傍らで、実の相棒が犯行を重ねていたという設定は、お茶の間に巨大な衝撃をもたらした。
なぜ彼は闇に落ちたのか。警視庁という巨大組織の歪みと、彼自身の内側に秘められた過剰な正義感が交錯した結果の悲劇であった。放送当時、一部の視聴者からは困惑の声も上がったが、放送から時が経った2026年の今、この結末は「歪んだ正義の危うさを描ききった傑作」として再評価が進んでいる。右京が放った「どんな理由があろうと、君のしたことは犯罪だ」という万感の怒りと悲しみがこもった一言は、作品の持つ深みをより強烈なものとした。