国の天然記念物であり、島を象徴する希少動物「ツシマヤマネコ」。かつては生息地の分断や交通死亡事故によって絶滅の危機が叫ばれたが、現在の対馬では保全活動が地域経済のブランド化と見事にリンクし始めている。
その筆頭が「ヤマネコ米」と呼ばれる無農薬・減農薬栽培のお米だ。ヤマネコの餌場となる田んぼの生態系を守るため、農薬や化学肥料を極力抑えて栽培されるこの米は、環境配慮型ブランドとして首都圏の高級スーパーや料亭で高く評価されている。自然を守ることが農家の収入増に直結する仕組みが整ったことで、後継者不足に悩んでいた若手農家の参入も目立ち始めた。