日本史における最大の謎の一つが、「西郷隆盛本人の生前写真が一枚も現存しない」という事実です。上野恩賜公園の銅像や教科書でおなじみの肖像画は、イタリア人版画家エドアルド・キヨッソーネが、弟の従道や従弟の大山巌の顔立ちをモンタージュ合成して死後に描いた想像画であることが歴史的定説となっています。
この歴史のミステリーを解き明かす鍵として、研究者やメディアが長年注目してきたのが西郷隆盛子孫顔写真の存在です。遺伝学的な特徴の継承は驚くべき正確さを見せています。
特にテレビの歴史特番や鹿児島ローカル局のドキュメンタリーに西郷隆夫氏や西郷隆文氏が出演した際、SNSや視聴者掲示板では決まって大きな反響が巻き起こります。「教科書の肖像画よりも西郷どんらしい」「一目で西郷家の血筋だと分かる圧倒的な眼力」といった声が殺到する理由は、その骨格にあります。
子孫たちに共通して見られる身体的特徴は極めて明瞭です。第一に、額の骨格がしっかりとした幅広の輪郭。第二に、濃く力強い眉と、意志の強さを感じさせる大きく見開かれた眼眸(がんぼう)。そして第三に、がっしりとした頑健な体躯です。寅太郎や吉之助氏の青年期の古写真を現存するキヨッソーネの画と比較検証した専門家からも、「キヨッソーネの肖像画は親族のパーツを忠実に再構築しており、子孫たちの実際の顔立ちと照らし合わせても、隆盛本人の面影を驚くほど正確に射抜いていた」という見解が示されています。