膝下外側の構造は非常に緻密であり、数センチの違いで全く異なる組織が存在します。セルフチェックを行う際は、「関節の隙間なのか」「骨の出っ張りなのか」「神経の走行ラインなのか」を丁寧に触知して見分ける作業が不可欠です。
まず、膝のお皿のやや下方・外側にある丸い骨の突起部である膝の外側の骨の出っ張りが痛い場合、腓骨頭の痛みが強く疑われます。腓骨頭には大腿二頭筋腱(ハムストリングス外側)や外側側副靭帯が付着しており、ダッシュやキック動作、あるいは近位脛腓関節の微小なズレによって強い牽引痛や炎症(大腿二頭筋腱炎・近位脛腓関節症)が生じます。
次に、膝を曲げ伸ばしした際に関節の奥深くで「パキッ」と音が鳴ったり、引っかかり感やロッキングを伴う場合は、外側半月板損傷の症状に合致します。半月板は膝関節のクッション役を担っており、回旋ストレスや加齢による変性が加わることで断裂し、体重移動時に激痛を走らせます。
さらに注意を要するのが、痛みと同時にピリピリ・ジンジンとした感覚障害を伴う膝下外側のしびれです。腓骨頭のすぐ真裏から外側を回り込むように走る神経が圧迫されると発症し、これこそが腓骨神経麻痺の原因となります。長時間の足組み、きついサポーターや着圧ソックスの着用、あるいは骨折や打撲後の腫脹によって神経が絞扼されることで、足の甲の感覚鈍麻や足首を上へ反らせなくなる「下垂足(ドロップフット)」を引き起こすリスクがあります。