呉という街は、近代日本の歩みとともに独自の歴史を刻んできた。その足跡を深く深く読み解くことができるのが、館内に収蔵された充実した地域歴史・郷土史のコレクションだ。
こうの史代氏の傑作漫画『この世界の片隅に』で描かれた昭和初期から戦中にかけての街並みや人々の暮らしに関する資料は、ファンならずとも必見の価値がある。近隣の大和ミュージアムで展示されている海事歴史の背景をさらに掘り下げる専門書や、当時の写真集、地図資料などが豊富に揃う。歴史の息吹を紙面から直接受け取る体験は、観光での来訪者にとっても深く心に刻まれるはずだ。