岩手県岩泉町を襲った台風10号は、高齢者施設での未曾有の犠牲者を出すなど極めて凄惨な爪痕を残した。政府が立ち上げた台風10号岩泉町被災地視察プロジェクトは、被災現場の惨状を直接把握し、迅速な支援策を講じるための極めて重要な任務であったはずだ。現場に派遣された視察団には、迅速な被害状況の把握と復旧への確約が求められていた。
ところが現地では、事前の準備不足という稚拙な失態が露呈する。靴を濡らすことを嫌がった姿勢が、被災者の生活や泥まみれで片付けに追われる現場ボランティアの苦労を完全に無視していると映った。ネットやメディアでは現場の裏側に対する批判が殺到し、単なる不注意ではなく公職者としての資質そのものを問う声へと発展した。