Q1:マクロ経済スライドはいつまで続くのですか?
A1:公的年金の財政が均衡し、所得代替率50%を維持できる水準に達するまで続けられます。最新の試算では、厚生年金については2030年代半ばから後半頃に調整が終了する見込みがある一方、国民年金(基礎年金)は少子化の影響をより強く受けるため、2040年代半ばから2050年代初頭まで長期にわたって調整が続く可能性があると指摘されています。
Q2:キャリーオーバー制度によって過去の調整分が一度に引かれると、手取り年金が前年より下がることはありますか?
A2:名目の年金支給額が前年度を下回らないよう「名目下限」が設定されているため、過去のキャリーオーバー分を一括適用した結果として名目額がマイナス改定になることは基本的にありません。ただし、名目額がわずかに増額(または据え置き)されたとしても、物価上昇率には全く追いつかないため、実質的な購買力は大きく削られます。
Q3:なぜ国民年金(基礎年金)のほうが厚生年金よりも目減り幅が大きくなりやすいのですか?
A3:厚生年金は女性やシニアの就労拡大によって被保険者数が増加しやすく財政が比較的安定していますが、自営業者や無職を含む基礎年金は現役加入者の減少スピードがダイレクトに影響するためです。この格差を是正するため、基礎年金と厚生年金の調整期間を一致させる法改正が議論されています。