世界中のスノーボーダーが夢見る極上の粉雪、「JAPOW(ジャパウ)」。その聖地とも言える北海道・旭川地区に拠点を置き、中井は日々雪山に向かい続けている。大雪山系をはじめとする広大なフィールドは、彼にとっての実験場であり、キャンバスだ。
海外からの旅行客が押し寄せる大型リゾートから一歩離れた場所で、彼は季節の移ろいと気象の変化を克明に観察する。風が雪をどのように吹き溜めるか、光が斜面にどう差し込むか。そうした繊細な自然の表情を見極めた上で放たれる滑りは、単なるエクストリームスポーツの枠を超え、一種の芸術的な領域にまで達している。彼が見出すローカルな視点こそが、日本の雪山の本当の魅力を世界に提示し続けているのだ。