物質が無機物か有機物かを物理的に判別する最も確実なアプローチが、理科実験でも定番の「加熱・燃焼実験」です。加熱皿に試料を載せてガスバーナーで強熱した際、物質内部で起きる化学変化を観察することで、両者を明確にふるい分けることができます。
具体的な無機物の見分け方におけるチェックポイントは以下の2点です。
第一に、「炭化(たんか)」が起きるかどうかです。砂糖や小麦粉などの有機物を加熱すると、水分が蒸発した後に黒く焦げ付き、最終的に炭(炭素)が残ります。これに対し、食塩やアルミホイルなどの無機物は、どれほど強熱しても黒焦げになることはありません。食塩は非常に高い温度(約800℃)で融解して液体になるだけで、炭化現象は一切発生しないのが特徴です。
第二に、「燃焼生成物としての二酸化炭素の発生」です。有機物が燃焼すると、骨格を形成していた炭素が空気中の酸素と結びついて二酸化炭素を生じます。集気びんの中で燃焼させ、石灰水を通して白く濁れば有機物、気体が発生しないか石灰水が濁らなければ無機物と断定できます。