ネット上の掲示板や知恵袋などでは、「湯船の底に沈殿物があって濁っているのは汚れているからではないか」「肌がピリピリして痛くなった」といった誤解に基づく書き込みが見られます。しかし、これは施設の衛生管理不備ではなく、霧島特有の濃厚な湯の花と強酸性・硫黄泉という泉質特性によるものです。
霧島温泉郷の源泉の多くは、噴気や地熱由来の成分が豊富で、空気に触れることで白濁し、大量の硫黄成分が結晶化して湯底に沈殿します。これこそが本物の温泉成分が溶け込んでいる証拠です。ただし、成分が濃厚であるがゆえに、入浴時には以下の3つの盲点に注意しなければなりません。
第一に、シルバーやプラチナなどの貴金属製アクセサリーは、硫黄成分と化学反応を起こして瞬時に黒変します。脱衣場に入る前に必ず外すことが鉄則です。第二に、強酸性の湯は殺菌効果が高い反面、長時間の入浴や過度な肌のこすり洗いは皮膚のバリア機能を損ないます。入浴後は肌の弱い人ほど真水のシャワーで軽く成分を洗い流す「上がり湯」が推奨されます。第三に、さくらさくら温泉などの天然泥湯では、泥をつけたまま浴槽に入ると配管詰まりの原因となるため、乾燥させた泥を露天の専用洗い場でしっかり落としてから湯船に浸かるという利用マナーの徹底が求められます。