Wordで文字を入力するたびに後ろの文字列が消えていく現象の正体は、文字入力のモードが「挿入モード」から「上書きモード」へ意図せず切り替わってしまったことにあります。通常の「挿入モード」では、すでにある文章の間に新しい文字を割り込ませて後ろへと押し出しますが、「上書きモード」が有効になっていると、カーソルの右側にある既存の文字を新しく打ち込んだ文字で1文字ずつ塗りつぶして上書きしてしまいます。
慌てる必要はまったくありません。今まさに画面上で文字が消え続けている場合、最も素早く元の状態に戻す上書きモード解除方法は、キーボードに備わっている「Insert」と刻印されたキーを1回だけカチッと押すことです。この操作だけで即座に挿入モード切り替えが完了し、いつもの入力状態に戻ります。
もし誤って消してしまった文章を取り戻したい場合は、キーボードの「Ctrl」キーを押しながら「Z」キーを押してください。Windowsの標準的な「元に戻す(Undo)」ショートカットが働き、上書きされて消滅した文字列が打鍵前の状態へと巻き戻されます。画面上の編集履歴を直前の状態へ戻してからInsertキーを1回押し、改めて文字を入力し直すのが現場で最もロスを防げる手順です。