インターネット上の簡易な解説記事では「Why not=Sureと同じ」と一括りにされがちですが、ここには明確なコミュニケーションの落とし穴が存在します。ビジネスメールやフォーマルな商談において、単独の「Why not?」で返答することは基本的に避けるべきです。
「Why not」の語源は「反対する理由がない」という消極的肯定(消去法的な同意)を含みます。そのため、クライアントからの依頼や上司からの打診に対して「Why not」と返すと、受け手によっては「まあ、断る理由もないから受けてやるか」という投げやりで不遜なニュアンスに響いてしまう危険性があります。
ビジネスの現場で前向きな承諾を伝える際は、以下のような確実な言い換え表現を用いるのが鉄則です。
- I'd be glad to.(喜んで引き受けます)
- Certainly. / Absolutely.(かしこまりました / もちろんです)
- Sounds like a great plan.(素晴らしい提案ですね)
また、口頭での「Why not」はイントネーションによって意味が180度激変します。語尾を明るく上げて発音すれば「ぜひ!」になりますが、語尾を低く落として怪訝な顔で発音すると「何でダメなわけ?(不満・反論)」という鋭い問い詰めに変貌します。非言語コミュニケーションが成否を分ける点も忘れてはなりません。