ネット上の掲示板やSNS、知恵袋に寄せられた過去の文化祭実行委員たちの告白を検証すると、「企画の斬新さ」だけで突っ走ったクラスが直面する過酷な現実が浮き彫りになります。
ある都立高校の元文化祭実行委員長は、当時の手記で次のように振り返っています。
「脱出ゲームは設定が凝りすぎて難易度が高すぎた結果、最初の1組が制限時間を大幅にオーバーし、廊下に50人以上の大行列ができてクレームの嵐になりました。後半はヒントを配りまくって何とか回しましたが、オペレーションのシミュレーション不足を痛感しました」
一方で、大成功を収めたクラスの証言からは、明確な共通項が見出せます。
「教室の外で待っている時間すらエンタメにしたこと。待ち列の壁に『プロローグの漫画』や『世界観を説明する音声ガイド(QRコードでスマホ再生)』を設置したことで、20分の待ち時間でも誰もイライラせず、入室前の期待感を極限まで高めることができました」
文化祭出し物面白いの本質は、単に室内のギミックだけでなく、「並び始めから退室後の余韻まで」を1つのカスタマージャーニーとして設計できているかにかかっています。