園内でひときわ目を引くのが、建築家・隈研吾氏の手によって設計された「田園調布せせらぎ館」だ。大田区役所が主導した再整備プロジェクトのシンボルであり、軒の深い木造屋根とガラスのファサードが、周囲の自然林と驚くほどシームレスに調和している。
建築・都市景観デザインの視点から見ても、この建物は特筆に値する。多摩川の段丘崖に沿うように配置された木製ルーバーは、室内にいながら森の中に佇んでいるかのような木漏れ日を演出。併設されたカフェや読書スペースには、本を片手に思い思いの時間を過ごす人々の穏やかな空気が満ちている。