日本の海運業を牽引する大手3社(商船三井、日本郵船株式会社、川崎汽船株式会社)は、共通の事業基盤を持ちつつも、そのポートフォリオ戦略には明らかな違いが現れている。コンテナ船事業の合弁会社であるONEからの持分法投資利益が各社の利益を大きく底上げする構造は共通しているものの、ドライバルクやエネルギー輸送、自動車船事業の比率によって業績の耐性には差が生じる。
日本郵船が総合物流や航空貨物を含む事業分散を進め、川崎汽船が自己株買いを中心とした積極的な株主還元で独自色を強める中、商船三井は海洋事業やエネルギー分野への集中的な資源配分で一線を画す。3社のPBR(株価純資産倍率)やPER(株価収益率)を比較分析することは、同社株の割安・割高感を測定する上で最も効果的なアプローチとなる。