ふーせんの実を語るうえで絶対に外せないのが、小粒ガムの中にひっそりと紛れ込んでいる「大玉」の存在だ。多くの子供たちがボトルの底を覗き込み、一喜一憂したあの仕組みには、開発陣の細やかな遊び心が込められていた。実はあの大玉、単にサイズが大きいだけでなく、味わいや硬さのバランスも小玉とは微妙に異なる工夫が施されていた。
開発担当者の証言によれば、製造ラインにおいて一定の比率で大玉を正確に混合するプロセスには当時高度な機械制御が必要だったという。「箱を開けた瞬間のサプライズを提供したい」という情熱から生まれたこの仕掛けは、のちに他社製品にも影響を与える画期的なアイデアとなった。確率の稀少さが口コミ効果を生み、子供たちの所有欲を刺激し続けた。