封筒への筆記作業に入る前に、まずペンの選定を徹底します。退職届の封筒および本文に使える筆記具は、「黒の油性ボールペン」または「万年筆」に限定されます。
熱で消えるフリクションペンや鉛筆は、改ざんのリスクがあるため公的文書には一切使えません。また、水性インクや細すぎるゲルインクペン(0.38mmなど)は、封筒の厚みに対して線が頼りなく見えたり、水滴でにじんだりする危険性があるため避けましょう。筆圧がしっかり伝わり、視認性に優れた0.7mm前後の黒油性ボールペンが最も確実です。
表面の正しい書き方見本(手渡しの場合)
封筒の表面中央、やや上寄りの位置に、縦書きで「退職届」(退職願の場合は「退職願」)と大きく丁寧に記載します。定規を使って文字の天地を揃え、全体のバランスが中央に収まるように配慮します。手渡しの場合は、宛名(会社名や社長名)を表面に書く必要はありません。
裏面の正しい書き方見本(手渡しの場合)
封筒の裏面左下に、自身の「所属部署名」と「フルネーム」を縦書きで記載します。部署名と氏名は行を分け、氏名が最も左下に来るように配置するのが伝統的な書式です。文字の大きさは表面のタイトルよりも一回り小さく、バランスよくまとめます。
封筒の糊付けと〆印の書き方
直接手渡しする場合、基本的に封筒の口を糊付けする必要はありません。受領した上司がその場で中身を確認するケースがあるため、フラップ(フタ部分)を綺麗に折るだけで提出するのがスマートなマナーです。
ただし、会社から「厳封の上提出」と指示されている場合や、人事に直接提出する規定がある場合は、両面テープまたはスティック糊で綺麗に糊付けし、封じ目の中央に「〆(しめ)」または「封」の封印を黒ペンで記入します。「×」印と混同しないよう、筆順と形状に注意を払ってください。