最先端のスポーツアナリティクスは、投球の評価軸を根本から塗り替えた。球場に設置された光学システム「Statcast」によって、回転数や回転軸の傾きはもちろん、シーム・エアロダイナミクス(縫い目が巻き起こす空気流動)までもが可視化されている。感覚的な「クセ球」という言葉は影を潜め、数インチ単位の変化量として正確に計測される時代となった。
中継サービスであるMLB.TVや各種データ配信プラットフォームを介して試合を追うファンにとっても、観戦の楽しみ方は劇的に変化している。画面に即座に表示されるデータを見ながら、投手がどのような軌道補正を狙ってツーシームを投じたのかを科学的に裏付けつつ楽しむスタイルが定着している。