神宮球場の夏は過酷だ。35度を超える熱帯夜、湿度は80%を超える。その中で、あの巨大な体躯を揺らし、グラウンドを走り回る。これがどれほどの重労働か、想像に難くない。つば九郎がデビューしたのは1994年のこと。それから30年以上が経過した。
「さすがに動きにキレがなくなってきたのではないか」。ここ数年、ファンの間でそんな囁きが漏れていた。バズーカを放つ際の足元のふらつきや、ベンチ裏へ引き揚げる際の後ろ姿に、隠しきれない「疲労」が見え隠れする。初代から同じ人物が演じ続けているのだとすれば、その年齢はすでに50代、あるいは60代に達している計算になる。アスリート並みの体力が求められる現場で、この肉体的な限界は避けて通れない課題だ。