動物分類学において、両者はともに齧歯目の分類(ネズミ目)に属していますが、科のレベルで明確に枝分かれしています。私たちが日常で目にするクマネズミやドブネズミ、ハツカネズミが「ネズミ科」に属するのに対し、ハムスターは「キヌゲネズミ科」に分類されます。
外見上で最も顕著な差異は尻尾の長さと役割です。ネズミ科の仲間は体長と同等以上の細長い尾を持ち、高所を移動する際のバランサーや体温調節を行う放熱器として機能させています。一方、ハムスターの尾は数ミリから数センチ程度と極端に短く、地中での巣穴生活に適応する過程で退化しました。
さらに内部形態における最大の特徴が頬袋の構造です。ハムスターの両頬には肩甲骨付近まで達する伸縮性の高い筋肉性の袋が存在し、大量の種子や食料を一時的に蓄えて安全な巣穴へ運搬できます。対するネズミ科の種にはこの特殊な頬袋が存在せず、食物はその場で摂取するか、口にくわえて直接運ぶしかありません。