地下鉄鶴舞線・塩釜口駅を出てすぐ、名城大学天白キャンパスへと続く動線上に構える「炭火焼鳥とりのすけ塩釜口店」。夕方17時を過ぎると、講義を終えた大学生や近隣のビジネスパーソンが次々と暖簾をくぐっていきます。なぜこの店舗が、数ある学生街の居酒屋の中で「コスパ最強」と称され、世代を超えて語り継がれているのでしょうか。
最大の要因は、炭火焼きへの妥協なきこだわりと、驚異的な価格破壊の両立にあります。一般的な低価格チェーンでは人件費や効率化を優先し、電気グリラーやセントラルキッチンによる加工済み串を採用するケースが少なくありません。しかし同店では、職人が1本ずつ丁寧に炭火で焼き上げるスタイルを死守。遠赤外線効果で外はパリッと香ばしく、中はふっくらジューシーに仕上げられた本格焼鳥がテーブルへ運ばれます。
名城大学の現役学生やOBに取材を行うと、「新歓コンパもゼミの打ち上げも、財布に余裕がない時期の飲み会も、すべてとりのすけが受け皿だった」という証言が異口同音に返ってきます。単に価格が安いだけでなく、「学生の限られた可処分所得の中で、満腹感と美味しさを極限まで満たしてくれる」という確固たる信頼関係が、数十年にわたるブランド力を形成しています。