鳴尾エリアにおける一連の都市刷新は、日本の鉄道・都市交通産業全体にとっても極めて示唆に富む事例として注目されている。従来の鉄道事業者による駅構内開発は、物販や飲食店を中心とした収益型モデルが主流だった。しかし、本エリアでは大学という知的資源を駅空間に取り込み、コミュニティの核として機能させる挑戦がなされている。
高架下に設けられた知的なオープン共有スペースや健康増進拠点は、学生だけでなく地域住民の交流の場としても機能。単なる通過地点だった駅が、地域コミュニティを活性化させるハブへと進化した。地方都市や郊外路線が抱える人口減少問題に対し、鉄道・都市交通産業が提示した新しい解決アプローチとして、今後のモデルケースとなることは間違いない。