明治維新後、近藤勇の養子である近藤勇五郎が東京・調布の地に道場「撥雲館(はつうんかん)」を設立し、天然理心流の火を守り続けました。その後、時代の変遷とともに複数の系統へ分派しながらも、天然理心流の現在は伝統武術として大切に保存・継承されています。
現在活動している主な継承団体としては、近藤家の血統と技法を受け継ぐ「勇武館(九代宗家・宮川清蔵氏)」系、日野宿の伝統を色濃く残す「心武館(加藤伊助氏の系統)」系、そして東京・新宿で試衛館の再興を掲げるグループなどが存在します。各会派によって型の細かな解釈や指導方針に特色がありますが、いずれも幕末の古流剣術を後世に伝えるべく熱心な活動を継続しています。
現在では、歴史ファンや武道愛好家に向けて道場での体験や見学を受け入れている団体も増えています。ただし、現代の入門にあたっては向き・不向きの基準が存在します。
- 向いている人:
- 新選組の歴史背景や古流武術のリアルな身体操作を深く探求したい人
- 現代剣道の競技ルールにとらわれず、居合や組討を含めた総合武術を学びたい人
- 礼節を重んじ、地道な型の反復稽古を愚直に継続できる人
- おすすめできない人:
- 派手なチャンバラやアニメ的なアクション動作を即座に求めている人
- 短期間でスパーリングや試合勝敗の結果だけを求める人
- 古流のしきたりや道場の伝承ルールを尊重できない人
体験・見学を希望する場合は、各会派の公式ウェブサイトやSNSから事前連絡を行い、見学マナーを守った上で参加することが推奨されます。