眼振研究の歴史を語る上で外せない人物が、20世紀初頭に前庭器官の生理病理学的研究でノーベル生理学・医学賞を受賞したロバート・バーラニーだ。彼が確立した温熱刺激試験をはじめとする基礎理論は、現代のめまい診断学の根幹を形作っている。
技術の進歩を遂げた現在の医療現場では、赤外線CCDカメラ眼振検査映像が標準的な診断手法として活躍している。完全な暗闇の中で視線固定を排除した状態を作り出し、繊細な眼球の動きをリアルタイムで高解像度撮影できるため、肉眼では捉えきれない微細な回転眼振まで逃さず記録することが可能になった。