ジミー大西の絵画人生を語る上で欠かせないのが、1990年代半ばに起きた巨匠・岡本太郎との衝撃的な出会いだ。テレビ番組の企画で何気なく描いた1枚の絵が岡本太郎の目に留まり、「キャンバスからはみ出せ!」「うまく描こうなんて思うな」という強い言葉が贈られた。この一言が、彼の内側に眠っていた創作への情熱に火をつけた。
当時、吉本興業のトップ芸人として過密スケジュールをこなしていた彼にとって、キャンバスに向かう時間は唯一の解放区だった。評価や技巧、既存のアートの文脈にとらわれず、内側から湧き出る衝動をそのまま色として叩きつけるスタイルは、まさに岡本太郎のアヴァンギャルド精神そのものだった。