かつては「歯がボロボロ」「歯が抜けている」ことがトレードマークだった著名人たちも、ブレイクや生活環境の変化とともに治療を受け、劇的な変貌を遂げています。その代表的な軌跡を追うと、口腔環境の崩壊から再生に至る赤裸々な人間模様が見えてきます。
象徴的な事例として語り継がれるのが、お笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀氏です。日村氏は若手時代の不摂生や歯科恐怖症が重なり、上顎・下顎ともに奥歯のほとんどを虫歯と重度歯周病で喪失。テレビ番組の企画で公開されたレントゲン写真や口腔内画像は視聴者に大きな衝撃を与えました。その後、日村氏は足掛け数年におよぶ大手術を決断。総額約500万円以上を投じた全顎的なインプラント治療によって噛み合わせを完全に再建し、現在では健康的な口元を取り戻しています。
また、2026年のM-1グランプリで頂点に立った錦鯉の長谷川雅紀氏も、極貧時代に奥歯を8本失い、丸呑みで食事をしていたエピソードで注目を集めました。漫才の舞台で大口を開けて笑うたびに見える歯の欠落は強烈なインパクトを残しましたが、王座獲得後のメディア露出増加に伴い、本格的な歯科治療に着手。複数本のインプラントを埋入し、2026年現在では咀嚼機能と滑舌の明瞭さを取り戻し、タレントとしての活動領域を広げています。
一方、三四郎の小宮浩信氏のように、泥酔時の転倒事故によって前歯を2本喪失し、あえて「欠けた前歯」を武器に知名度を獲得したケースもあります。小宮氏はブレイク後にしっかりと差し歯を装着し、清潔感のある口元へとアップデートを完了させました。男性芸人の多くが「機能回復」を目的としたインプラントや差し歯の再建を選択するのに対し、女性タレントや若手アーティストの場合は、後述するセラミッククラウンによる短期集中型の審美治療を選択する傾向が顕著です。