収穫前、まだ畑やプランターの株上に青いトマトが残っている段階であれば、栽培管理の外科的アプローチによって着色スピードを促すことができます。シーズン終盤や夏場・秋口の停滞期に実践すべき主要技術は「摘心(てきしん)」と「葉かき(下葉取り)」です。
主枝の先端にある生長点を摘み取る摘心を行うと、植物体内で作られた同化養分が新しい茎葉の伸長へ分散するのを防ぎ、すでに着生している果実へと一気に集中供給されます。主枝の最上段の花房から葉を2枚残してその先を切り落とすことで、株全体の余力を果実の肥大と着色へと振り向けることが可能です。
実のついている段より下にある黄色く変色した葉や、日陰を作っている古い葉を切り落とす葉かきも極めて高い効果を発揮します。適度な通風を確保して病害虫の滞留を防ぐと同時に、株元の温度環境を均一化し、果房周辺の微気候を適温(20〜25℃)に整える環境調整の役割を果たします。
また、着色期に入った段階で潅水(水やり)の頻度をわずかに控えめに管理することも有効です。土壌水分を適度に制限することで果実の成熟ホルモンであるアブシシン酸やエチレンの生合成が刺激され、糖度の凝縮とともに鮮やかな色づきが促進されます。